手術室看護師(オペナース)とは?役割・仕事内容・やりがいを現役ナースが解説
こんにちは。ナマケんナースです。
「手術室看護師って、結局何をする仕事なの?」
「向いてるかどうか、正直よく分からない…」
そんな疑問を持って、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
手術室看護師は、器械出し看護師と外回り看護師に分かれ、それぞれの役割で手術が円滑に進むよう務めています。

ドラマでよく見る、器械を渡す人は器械出し看護師だね!でも、手術室看護師の仕事はそれだけじゃ終わらないよ!
この記事では、10年以上オペ室で働いてきた私が、役割・仕事内容から、やりがいや辛さ、向いている人の特徴まで、まるっと解説します。
これを読めば、手術室看護師の仕事がきっとイメージできるはずです。
手術室看護師(オペナース)とは
手術室看護師、通称「オペナース」は、その名の通り手術室で働く看護師のことです。
病棟看護師が入院患者さんの日常生活のケアや治療の継続的なサポートを行うのに対し、手術室看護師は手術という一つの場面に特化して患者さんを支えます。
手術が安全かつスムーズに進むよう、医師と連携しながら器具の準備・患者さんの状態管理・環境整備などを担う、いわば「手術のプロフェッショナル」です。

病棟みたいに何日も患者さんを担当するわけじゃなくて、手術の前後、数時間だけの関わりになることが多いよ。短い時間だからこそ、一瞬一瞬の判断力と技術が求められる仕事だね!
私自身、新人の頃から手術室に配属されました。
最初の出勤日は、ドキドキしながら緊張して、正直「怖い」と感じていたのを今でも覚えています。
でも、仕事に慣れてくると不思議なもので、手術室が「自分の職場だな」「マイホームみたいだな」と思えるくらい、安心できる場所になっていきました。
病棟とは異なる、初めての実践経験
看護学生時代、病棟では実際に患者さんのケアを実践する実習があるので、「病棟配属になったら何をするか」は何となくイメージが湧く方が多いと思います。
でも手術室は少し事情が違います。手術室実習は基本的に「見学」のみで、学生のうちに実践する機会はほとんどありません。手術室での経験がある人・ない人の差も大きい分野です。
そのため、新人として配属されて初めて「実践」を経験する、というのが病棟との大きな違いです。

学生時代に学んだ座学や見学実習とはまた違う、実際にやってみるからこそ味わえる楽しさが、手術室にはあります。
手術室看護師の役割は、大きく分けて「器械出し看護師」と「外回り看護師」の2つ。それぞれ具体的にどんなことをしているのか、詳しく見ていきましょう。
器械出し看護師の仕事
器械出し看護師の仕事は、手術中に医師へ必要な器具を適切なタイミングで手渡すことが主な役割です。

医療ドラマでよく見るやつだね!お医者さんに、ぱしっと器械を渡すやつ!
手術室内では迅速かつ正確な動きが求められます。手術の進行に応じた器具の準備や、汚染を防ぐための厳しい滅菌管理が重要です。医師との連携が円滑に進むよう、事前に手術の流れを理解し、必要な器具をすべて揃えておくことが求められます。
術式変更など、手術中の状況変化に合わせて必要な機材を判断し、外回り(間接介助)看護師と協力しながら追加の器械を出してもらうことも、器械出し看護師の大事な仕事のひとつです。

新人さんは、器械の名前と使い方を覚えるところから始まるよ。術式ごとに使う器械が異なるから覚えるのは大変!事前に、先輩に先生の好みの器具も確認しておこう!
器具の片付けや次の手術に向けた準備も迅速に行わなければなりません。新人看護師にとっては、初めのうちは覚えることが多く大変な業務ですが、経験を積むことでスムーズに対応できるようになります。
私が新人の頃は「3回で完璧を目指そう」と教えられました。1回目で全体の流れをつかみ、2回目、3回目でトライ&エラーを繰り返しながら、納得のいく器械出しを目指します。
手術に参加している感覚は特別な体験。緊張するし大変だけど、ワクワクするね。手術室看護師の中で圧倒的に人気な業務だよ。針刺し事故や体液暴露には気を付けて!
外回り看護師の役割
外回り看護師の役割は、手術がスムーズに進行するよう周囲のサポートを担うことです。
- 手術前には各部屋の点検を行います。体位に適したベッドが選択されているか、体位固定に必要な物品が揃っているかを確認します。コードの配線が導線に適しているかも考えながら、入室の準備を進めます。
- 術前〜手術中は患者さんの状態モニタリングを行い、緊急時の対応も担います。

急変時は、その場で手が空いている人が対応することが多いよ。だから医師だけじゃなく、看護師が薬の準備をしたり処置を行ったりすることもあるんだ。モニタリングと医師とのコミュニケーションは必須だね。
外回り看護師の最も重要な役割の一つは、患者さんの安心感を提供することです。手術前に患者さんと対話し、不安を和らげることで手術の成功率を高めます。また、手術中に使用される薬品や器具の補充、体位の確認など、細かなサポートも欠かせません。
意外と大切。体位固定。
外回り看護師の業務の中で多くのウェイトを占めるのが、手術に適した体位固定をどう行うか、ということです。
手術には腹臥位、砕石位、開脚位など様々な体位があります。術式により体位は異なり、医師と協力しながら寝ている患者さんの姿勢を固定していきます。
患者さんによって体格も様々です。体格が大きすぎて支えられない、逆に細すぎて隙間が空いてしまう、可動域の制限があって思うように固定できない…など、日々異なった問題にぶつかります(笑)。

患者さんは手術を受けに来ているから、何としてでも術野を確保するよ!(笑)毎日先生とあーでもないこーでもないと相談して、試行錯誤の繰り返し。思った通りの術野ができた時は、医師と看護師みんなで喜びます。
適切な姿勢が取れていないと、神経損傷や褥瘡などのトラブルが起きてしまいます。「手術創以外に傷をつくらない」ことをモットーに体位固定を行い、2時間ごとに体位の確認や除圧を行います。
新人看護師にとっては、様々な場面で迅速かつ適切な対応が求められるため、経験と知識が重要となります。
安全第一
器械出しでも外回りでも共通して大事なのは、医療安全を意識することです。
- 手術創以外に傷をつくらないこと、
- 体内にガーゼや器械などの遺残物を残さないこと。
- こうした基本を徹底し、医師や他職種としっかり連携しながら、患者さんが身体的な負担なく手術を終え、安心して帰れるようにサポートすること。
それが、手術室看護師としての大切な役割だと感じています。
経験と共に高まる、手術室看護師のやりがい
手術室看護師の仕事には多くのやりがいがあります。
第一に、緊迫した状況で患者さんの命を守るという使命感が強く、手術が無事に成功した際の達成感は格別です。

正直、緊迫した状況っていうのはたまのこと…。ほとんどは、楽しくワイワイ手術をしています。その分、急変時の協力体制と一体感がすごいです。
医師と協力し、一丸となって手術を成功に導くことで、患者さんやそのご家族に安心を提供できることが大きなやりがいとなります。
また、専門知識やスキルを活かし続けることで、自らの成長を実感できるのも魅力の一つです。特に、数々の手術を経験し、技術が向上していく過程は非常に充実感を味わえます。
超緊急が好きな人は…
アドレナリンが出るような、緊迫感のある現場が好きな人には、「ハイブリッドER」がある病院への就職もおすすめだよ。救急搬送された患者さんの、より緊迫した手術に参加することもあるよ。
やりがいポイント
個人的には、1件1件の手術に目標と終わりがはっきりしているところが好きです。「今日はこの手術」「今日はこの手術」というように、その日その場で区切りが分かりやすく、ひとつ終わるたびに「やり切った」という達成感を得やすいんです。
病棟看護は逆に、長いスパンで患者さんの経過を見守ることに充実感を見出す方が多い印象です。継続的な関わりが好きな方には病棟が向いていますし、区切りのはっきりした達成感を積み重ねたいタイプの方には、手術室が特におすすめです。

病棟とは違って、手術中は基本的に1対1で患者さんに向き合えるのも手術室の良さです。その時間、その患者さんに全力投球できる環境があります。
また、病棟の日常生活援助は同じような業務の繰り返しになることも多いですが、手術室は毎日違います。同じ知識・同じ手順でも、患者さんが変われば少しずつ違う対応が求められる。そこがまた面白いところです。

1年目の頃は、この「毎回ちょっとずつ違う」っていうのが、逆に難しく感じていたんだよね…。慣れてくると、それが面白さに変わっていくよ。
新人看護師でも、少しずつ経験を重ねていくことで、このやりがいを感じることができるようになります。
手術室看護師の辛さ
一方で、手術室看護師の仕事には辛さも伴います。
長時間にわたる手術や体力的な負担、精神的なプレッシャーは大きなものです。
また、待機制の病院の場合、手術が長引くと呼び出しがかかることも多く、勤務時間が不規則になることがあります。これが家族や個人の生活リズムを狂わせる原因となることも少なくありません。

個人的には、手術室で働くなら夜勤ありの病院を選択することをお勧めするよ。待機より、プライベートの予定が立てやすいよ。
さらに、手術がうまくいかなかった場合や、患者さんの容態が急変した場合など、精神的なショックを受けることもあります。新人看護師にとっては、初めのうちはこのプレッシャーに慣れることが難しく、辛さを感じることが多いかもしれません。
しかし、経験を積み重ねることで、少しずつ対処法を身につけることができます。初めは大変かもしれませんが、まずは1年、頑張ってみてほしいです。
自分にあった職場を見つけよう!
人間関係に問題を抱えている職場の場合は別だよ!苦手な人とは距離を取り、心を守ることも大切!必要なら転職も前向きに選択しようね!
実際、私の後輩も転職して他の手術室で働き始めたら、元気にオペ室看護師を続けています。

手術室は病棟に比べて閉鎖的な空間になりやすい部署でもあります。そのため、職場によっては独特な、時には厳しすぎる教育スタイルが根付いてしまっているケースも珍しくありません。
もし配属先がそういった環境だった場合は、無理に我慢し続ける必要はありません。職場の雰囲気は、人によって合う・合わないがあるものです。無理に自分を合わせようとせず、自分に合った環境を求めて転職するのも、前向きな選択肢のひとつだと思います。
手術室看護師に向いている人・向いていない人
これまでの内容を踏まえて、手術室看護師に向いている人・向いていない人の特徴をまとめてみます。
向いている人
- 1件1件、区切りがはっきりした達成感を積み重ねたい人
- 毎回状況が変わる仕事に面白さを感じられる人
- 緊迫した場面でも冷静に対応できる、またはそうした現場にやりがいを感じる人
- 患者さんと1対1で向き合い、集中して関わりたい人
- 細やかな準備や正確な作業にやりがいを感じる人
- 患者さんやご家族との関わりよりも、医師や他職種など医療者同士の連携にやりがいを感じる人
向いていない人(かもしれない)
- 患者さんと長期的・継続的に関わりたい人(病棟の方が向いている可能性があります)
- 毎日同じ流れで仕事を進めたい人
- 閉鎖的な空間や、独特な職場文化に強いストレスを感じやすい人
「向いていないかも」と思っても、配属されてみたら意外とハマった、という人もたくさんいるよ。まずは飛び込んでみるのもひとつの手だね!
手術室は病棟に比べて、患者さんやご家族と直接関わる時間は短いぶん、医師をはじめとした医療者同士のコミュニケーションや連携の場面が多くなります。

「患者さんとじっくり話すより、チームで動く方が自分には合っている」と感じる人にも、手術室はおすすめの職場です。
手術室看護師の個人目標の例
手術室看護師としての個人目標は多岐に渡ります。
- 基本的な目標として、医師や他の看護師と円滑にコミュニケーションを取り、スムーズな手術進行をサポートすることが挙げられます。
- 感染対策や滅菌業務を徹底し、患者さんの安全を最優先に考えることも重要です。
- さらに、手術に必要な器具や薬剤の知識を深め、迅速な対応ができるようになることを目指します。
個々の看護師によっては、専門分野の知識を深めることで、特定の診療科のエキスパートとしての地位を築くことを目標とすることもあります。

手術室の認定を取って、手術室看護を極めるという選択もあるよ。周術期看護師という、麻酔管理などに関わる資格もあるよ。将来的には、NP(診療看護師)を目指すという道もあるよ。うちの病院では、NPさんが麻酔科医の役割を担って勤務していて、心臓外科の麻酔もかけているんだよ。
新人看護師にとっては、まずは基本的な業務をしっかりとこなし、経験を積むことを目指すことが大切です。
まとめ
ここまで、手術室看護師(オペナース)の役割や仕事内容、やりがいや辛さ、向いている人の特徴について紹介してきました。
意外と奥が深く、経験した分だけ知りたいことも増えるのが手術室看護だと思います。

この記事を読んで少しでも手術室看護に興味をもってくれたあなた、次の部署異動や転職では、ぜひオペナースを目指してみてください。病棟看護とは一味違った世界を楽しめますよ。
もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


