学位授与機構の看護学士は難しい?合格率と不合格になる理由を合格者が解説
学位授与機構を利用して、看護学士を取得してみたい。
でも――

難易度は高いの?(本当に合格できる?)
合格率って実際どれくらい?
不合格になる人って、何が原因なの?
時間もお金もかかるのに、失敗したら怖い…
新しいことに挑戦するとき、不安になるのは当然です。
私自身も申請前は「本当にいけるのかな…」と悩みました。
この記事では、実際に学位授与機構で看護学士を取得した合格者の立場から、
- 看護学士の“本当の難易度”
- データで見る合格率
- 不合格になりやすい理由(共通点)
- 申請〜試験までの全体像
を、できるだけわかりやすくまとめます。
読後には、「難しそう…」が「やることが分かった」に変わるはず。
不安を一つずつ整理しながら、看護学士取得への一歩を踏み出してみましょう。
- 学位授与機構の看護学士は本当に難しいのか
- 合格率が高い理由と、不合格になる人の共通点
- 失敗を避けて合格するために必要な準備
学位授与機構の看護学士は難しい?【結論:正しく準備すれば難関ではない】
結論から言うと、
学位授与機構での看護学士取得は“極端に難しいものではありません”。
もちろん、何も準備せずに合格できるほど簡単ではありませんが
求められているポイントを理解して対策すれば、
社会人や子育て中の看護師でも十分に合格を狙える制度です。
「大学受験のような暗記勝負」「国家試験のような知識量勝負」とは少し違い、
学位授与機構では、これまでの学習や実務経験をもとに、
学士レベルの学力があることを“説明できるか”が大切になります。
【データで見る】学位授与機構・看護学士の合格率はどのくらい?
多くの方が一番気になるのが合格率だと思います。
学位授与機構が発行している情報(機構ニュース等)をもとに整理すると、
R5年度の看護学士の合格率(合格利率)は85%以上です。

2024年度の合格率は、
4月期申請、10月期申請ともに85%以上の人が合格しているよ!
| R5年度 看護学士 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
| 4月期 申請 | 196 | 169 | 86.2 |
| 10月期 申請 | 303 | 259 | 85.4 |
| R5年度 受験者全体 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
| 4月期 申請 | 288 | 239 | 82.9 |
| 10月期 申請 | 2367 | 2263 | 95.6 |
こちらのデータは、学位授与機構が毎月発行している
「機構ニュース」というWeb雑誌に掲載されたデータをもとに合格率を計算しました。
看護学士以外の分野の合格率も載っているので興味があったら覗いてみてください。
他にも、学位授与に関する今後のスケジュールや進行状況などが細かく掲載されています。
最新の「機構ニュース」は⇛こちら

2024年の看護師国家試験の合格率が87.8%なので
概ね同じ位の確率で合格していることになるね!
国家試験に合格した私なら大丈夫!て思えて来たかな?
このまま、取得するための手順も確認してみよう
この数字は、「きちんと準備して申請・受験した人の多くが合格している」
という見方ができます。
ただし、合格率が高い=誰でも必ず受かる、という意味ではありません。
合格率が高いのに不合格はある?学位授与機構で落ちる人の共通点
学位授与機構の看護学士は合格率が高い一方で、
一定数「不合格」になる人がいるのも事実です。
ただし、不合格になる人には共通点があります。
裏を返せば、ここを避ければ不合格のリスクは大きく下げられます。
学位授与機構で不合格になりやすい理由【チェックリスト】
- 学修成果レポートが「学士レベル」になっていない
体験談・業務報告で終わってしまい、根拠/考察/専門性が弱い - レポートと小論文の「一貫性」がない
レポートに書いたことを、試験当日に自分の言葉で説明できない - 問いに正面から答えていない(ズレた文章になる)
話が広がりすぎて、結論がぼやける/論点がずれる - 専門用語を並べるだけで「説明」が不足している
用語は知っているが、なぜそう考えたか/どう実践したかが書けない - レポート提出後に読み返していない
小論文前に復習せず、質問されたときに内容を思い出せない - 時間内にまとめ切れない
構成が決まらず途中で終わる/結論まで到達しない
不合格の多くは「努力不足」ではなく「ズレ」
ここで強調したいのは、不合格=能力不足ではないという点です。
- 何を評価されているのか分からない
- どこを対策すべきか知らない
という情報不足や方向性のズレが原因になります。
評価ポイントを押さえ、レポートと小論文を一貫して準備すれば
不合格は十分に避けられます。
学位授与機構の審査で見られているポイントとは?
学位授与機構の審査は、いわゆる暗記試験ではありません。
大事なのは、提出した学修成果(レポート)が自分の学力として定着しているか
そして学士の水準として説明できるかという点です。
特に意識したいのは次の3つです。
- 結論→理由→具体例(根拠)で説明できること
- レポートと小論文の内容に一貫性があること
- “専門用語を知っている”ではなく、“自分の言葉で語れる”こと

「何を書けばいいか」よりも、
“どう考え、どう説明するか”が評価されるイメージです。
看護学士取得までの流れ|難易度が高く感じる原因はここ
学位授与機構の看護学士は、流れを知らないと一気に難しく見えます。
でも、全体像は意外とシンプルです。
「今どの段階で、何を準備すべきか」が分かれば、不安の多くは解消します。
難易度が高く感じる原因は、能力ではなく情報の整理不足であることが多いです。
学修成果レポートと小論文試験は何が難しいのか?
レポートと小論文は、どちらも“文章を書く”という点では同じですが、
つまずきやすいポイントが少し違います。
- レポート:テーマ設定・構成・根拠集めで迷いやすい
- 小論文:自分のレポートを「短時間で説明できるか」が勝負
ただし、小論文は「新しいテーマについて書く試験」ではなく、
自分が提出したレポートの内容に関連して出題されるのが大きな特徴です。
つまり、対策の方向性さえ合っていれば、必要以上に怖がる必要はありません。
▶ 不合格を避けるための具体的な対策はこちら
小論文試験の具体的な勉強法や、
「ここを押さえれば落ちにくいポイント」については、こちらの記事で解説しています。

2025年度の申請時期・試験日程と注意点
学位授与機構の申請は、例年、年2回(4月申請/10月申請)の流れです。
申請から試験までには準備期間が必要なので、
「いつ申請するか」を先に決めて、逆算して動くのが一番ラクです。
日程は年度によって細部が変わることがあるため、
最新情報は必ず公式サイト・受験案内で確認してください。⇛学位授与機構HP
学位審査手数料はいくら?費用面で不安になるポイント
学位審査手数料は32,000円です。
支払い方法には細かいルールがあるので、
「うっかりミス」で受理されないことがないよう注意が必要です。
「もし不合格だったら無駄になるのでは…」と不安になるかもしれませんが、
不合格の理由は“ズレ”が原因であることが多く、
ポイントを押さえれば回避できる可能性は十分あります。
申請スケジュールや注意点はこちらの記事に詳しくまとめてあります。

学位授与機構の看護学士はどんな人に向いている?
特に次のような人は、学位授与機構の制度と相性がいいです。
- 専門学校・短大卒で、学士号が必要になってきた
- キャリアアップ/転職/昇格のために学位が欲しい
- 大学に通い直す時間や費用が厳しい
- 仕事や育児と両立しながら学位を取りたい
- 専門看護師の資格を取得したいが、大学を卒業していない
逆に、「とにかく暗記で点を取るのが得意」というタイプより、
経験を言語化して説明するのが得意な人ほど強いと感じます。
学習成果レポートを書くネタ探しも、現役看護師の方が見つけやすいと思います。
まとめ|学位授与機構の看護学士は「難易度より情報不足が壁になる」
学位授与機構を利用した看護学士の取得は、
名前や制度の仕組みから「難しそう」「失敗したら怖い」と感じがちですが、
実際には必要以上に難易度が高い制度ではありません。
データを見ると、看護学士の合格率は85%以上と高く、
多くの人が適切な準備を行うことで合格しています。
一方で、不合格になる人がいるのも事実ですが、その理由の多くは能力不足ではなく、
- 評価されるポイントを知らなかった
- レポートと小論文の方向性がズレていた
といった、情報不足や準備のズレです。
制度の全体像と評価基準を正しく理解し、レポートと小論文を一貫して準備すれば、
不合格のリスクは十分に下げられます。

「難しそうだからやめよう」と諦める前に、
正しい情報を知ること。
それが、看護学士取得への一番の近道です。
